福島ビエンナーレとは

「福島ビエンナーレ」は、ビエンナーレ(隔年)で開催されてきた藝術の企画活動です。

 福島大学が中心となって、2004年から地域住民との協働により開催されてきました。

 福島を拠点にした若手アーティストを支援し、幅広い世代の人々が興味、関心を抱く最先端のアート(絵画、彫刻、工芸、インスタレーション、ダンスや詩のパフォーマンス、ビデオアート、アニメーション、映画など)を紹介する中で、幅広い芸術活動に触れる機会や、国際交流する場を設け、地域文化を活性化させる一役を担っています。

 

 2012 年は「SORA」をテーマに福島空港と空港公園で開催し、震災後の福島発信の芸術企画として国内外に広く知れ渡り、一ヶ月間に国内外から45,000人が訪れました。

 2014年、10 年目の節目となる年は、会津地方、湯川村と喜多方市を拠点に、「お米」

をテーマに開催しました。会津にとって稲作文化は、地域の風景を形作り、豊穣の祈りを捧げる伝統芸能や神社仏閣の文化を育んだ精神的な基盤です。飯豊山と磐梯山から流れる川の流れは田を潤し、出来上がったお米は、酒、味噌になって、地域の文化を形づくってきました。芸術諸活動を通じて、日本人の米に関わってきた生活習慣や農業の祝祭、その精神的な支えとなってきた自然の「氣 循環」を紹介しました。

 

 2016 年、あらたに「福島ビエンナーレ」として再始動します。今年は二本松を中心に、最初に開催される「重陽の芸術祭」、福島市、郡山市のアート活動と共催で開催します。テーマは「氣 indication」。気配、生と死の意味、「重陽」の意味を内包しています。

 

「福島ビエンナーレ」の開催初日となる9月9日は、「重陽の節句」で、日本酒に菊を

浮かべて不老長寿を願う「長寿の節句」となります。二本松城(霞ケ城)は全国一

の規模をほこる菊人形祭が開催されており、菊は古来より薬草としても用いられ、延寿の力があるとされてきました。菊は他の花に比べて花期も長く、日本の国花としても親しまれています。菊を眺めながら宴を催し、菊を用いて厄祓いや長寿祈願をする「重陽の節句」は、五節供(他に1月1日、3月3日、5月5日、7 月7 日)の中で最も重要な日でした。

 「重陽の芸術祭」では、安達が原の鬼婆伝説、智恵子抄、菊と日本酒に関連させ、

「長寿」をテーマに、ワークショップやシンポジウムを開催します。

 

 東日本大震災後、福島県は原子力発電所の事故によって、伝統的な文化が失われつつあります。地域の芸術活動の支援も少ない状況にあるでしょう。福島の伝統文化と東日本大震災後のFUKUSHIMA をキーワードに開催する「福島ビエンナーレ」は、創作活動、鑑賞活動、体験活動を通して、人々が幅広い「藝術」に触れ合い、集い、交流する機会を設け、地域文化を活性化させる一役を担うなかで、福島に芳醇な文化を実らせていきます。

 二本松は東日本大震災と福島原子力発電所の被災地となった地域の避難所が多数設置されています。安達が原の鬼婆「黒塚」伝説や智恵子の生家、日本一の菊人形祭とその開催されている二本松城(霞ケ城)などに関わる文化資料が残されています。

 「重陽の芸術祭」では、地域の人々との協働活動を軸に、新しい価値観を提供する機会と、子どもたちが地域文化に魅力を感じ、未来に向かって夢と活力を感じてもらえるような価値観を築いていくことを目的としています。

  ・ 富士(不死)山の見える最北限の地

  ・日本一の菊人形祭

  ・智恵子の生家

  ・大七酒造、奥の松酒造など、世界的に有名な日本酒の産地

  ・黒塚伝説、安達が原の鬼婆

* 二本松は、奥の松酒造や大七酒造など、世界的に有名な日本酒の産地です。明治初期に建てられた智恵子の生家には、造り酒屋として新酒の醸成を伝える杉玉が今も下がっています。高村光太郎の『智恵子抄』に詠われているように、智恵子が愛してやまなかった「ほんとの空」。そのふるさとの自然、安達太良山と阿武隈川が見られる地です。

 

*「黒塚」は、安達ヶ原に棲み、人を喰らっていたという鬼婆を葬った塚(墓)に由来します。みちのく安達ケ原の鬼婆伝説は、謡曲「黒塚」として広く知られており、能の「黒塚」、長唄・歌舞伎舞踊の「安達ヶ原」、歌舞伎・浄瑠璃の「奥州安達原」もこの伝説に基づいています。能の「黒塚」は、糸車に示されるように、時間をテーマとし、決して引き返すことの出来ない血筋を断ち切った「悲しみ」を含み持ちます。また、京の都から東北へ公家の娘の病を治すために赤子の生き肝を取りに来た乳母が鬼婆と化す「黒塚」の伝説・伝承は、東北の精神性・風土を探究するものとも捉えられます。福島の原子力発電所から東京に送電してきた歴史は、京から訪れた鬼婆が、地方で赤子の生き肝を奪う構造とも重なり、そこには、地方と大都市圏の供給、消費の関係、中央から東北への眼差しをも暗示させます。

展示

9月9日~11月23日

・二本松城(霞ヶ城)本丸跡(郭内4丁目地内)※国指定史跡

一般開放、時間制限なし、入場無料     オノ・ヨーコ

 

・天台宗真弓山 観世寺

   9:00~16:30、会期中無休、拝観料; 大人400円、子供200円  月岡芳年

 

10月2日~11月27日

  智恵子生誕130年 高村光太郎没後60年記念事業 企画展「智恵子と光太郎の世界」

(主催:二本松市) 高村光太郎、高村智恵子

二本松市歴史資料館(二本松市本町1-102 電話:0243-23-3910)

 9:00~17:00(入館16:30まで)、会期中無休、入館料 一般200円

二本松市智恵子記念館(二本松市油井字漆原町36 電話:0243-22-6151)

 9:00~16:30(入館16:00まで)、会期中無休、入館料 一般410円

 

10月4日~11月6日

二本松市大山忠作美術館(福島県二本松市本町2-3-1 二本松市市民交流センター3階)

   9:30~17:00(入館16:30まで)、会期中無休、入館料 一般410円、高校生以下 200円

 

 大山忠作美術館の作品とともに、若手作家を中心とした「菊」の作品を展示

  大山忠作,荒井経,上田風子,大槻透,岡村桂三郎,近藤丹子,今実佐子,佐藤陽香,鈴木美樹,鳥山玲,中村衣里,松井冬子,宗像利訓,宗像利浩,吉田重信,渡邊晃一

 福島大学学生/北村はるか,瀬川晶,森山太一,Ahmad Galal(エジプト)

 

10月8日~11月6日

二本松市市民交流センター(市民ギャラリー)

 9:30~17:00、会期中無休、入場無料

「氣」をテーマに、映画、映像作品、アニメ—ション等に関わる作品を展示

 ドン ペリニヨン × 山口晃 × GAINAX,

 アニメーション:伊藤有壱(東京藝術大学),片山拓人,河野亜季,細川晋

 

福島県男女共生センター(10月8〜10日は市民科学者国際会議との共催)

http://csrp.jp

 9:00~17:00
(最終日のみ9:00〜15:00)、休館/月曜(祝日の場合は翌日)、入場無料

 

 国際的に活躍している女性アーティストを中心に展示し、智恵子を顕彰。また同時に、市民科学者会議との共催により、東日本大震災後5年、チェルノブイリ事故30年後の福島の現況と重ねて、男女共同参画の視点を啓発。

 1886年(明治19年)、二本松(旧安達郡油井村)に,清酒「花霞」を醸造する長沼家の長女として育った高村智恵子は、先駆的な女流アーティストであり,男女共同参画の活動家でした。当時、設立間もない日本で最初の女子大学に進学した智恵子は1911年、同窓の平塚らいてうとともに雑誌『青鞜』に携わり、表紙絵も描きました。『女の生きていく道』の中で「男にも自由があるように女にも自由がある。」と述べています。1938年(昭和13年)に亡くなった後、光太郎が智恵子への鎮魂の想いをこめて詩集『智恵子抄』を出版。13刷を重ねるほど、戦時下で人々の感動を呼びました。

  岩田渉, 伊藤公象,岡部昌生,河口龍夫,久保井博彦, 斎藤岩男,古田晃司, 吉田重信、

   U.S.A /オノ・ヨーコ『福島のための空の曲』, 長澤伸穂(ニューヨーク州立大学),

     岩根愛(ハワイ),Dillon Rapp, Hayden Senter, Jennifer Tancreto,

   England/石川浩子、

   Germany/Zero Reiko Ishihara,Bea Emsbach ,Max Weinberg

   Holland/鈴木樹里、France/ Cecile Brice

   Switzerland;/Cornelia Hesse-Honegger

   Mexico/Susana Castellanos,

   Nepal/Kabi Raj Jama

   Bangladesh/Md. Tarikat Islam ほか

 

・二本松工藝館  『アリスの椅子』

   10:00~18:30、休館/水曜、入場無料

ルイス・キャロル原作「ふしぎの国のアリス」は、アリスがひな菊を連想すると白ウサギが現れて、アリスをパラレルワールドへ導いていく。菊は異なる場所と私たちを結びつける花かもしれません。

 

   柴崎恭秀(建築家),後庵野かおり(工芸作家)

 国田屋醸造 千の花(福島県二本松市竹田2丁目30)

火曜〜土曜11:00~18:00、日曜11:00   ~17:00(14:00〜15:00 閉店)、休業/月曜、入場無料

 

  千葉清藍

・ 大七酒造 9:00~17:00、休業/土曜・日曜・祝日、入場無料、屋外展示は自由

 

   Mexico/保住将文

          Juan Sebastian Becerra Mancilla,Visente Mesinas,Carmen Flores

 

・二本松市智恵子記念館  智恵子の生家

 9:00~16:30(入館16:00まで)開催中無休、入館料 一般410円

    智恵子の生家2階公開  土・日・祝日 各日とも9:00~12:00、13:00~16:00

 

  小松美羽

・安達ヶ原ふるさと村 9:00~17:00、会期中無休、入場無料

手塚治虫,松本零士,浅尾芳宣(ガイナックス)、木下史青,小堤製作所,サガキケイタ,武谷大介,橋本徳彦,和合亮一

長澤伸穂,Richard Bond

   映画『黒塚』 制作:はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト

   《KUROZUKA 黒と朱》2014年、主演:平山素子(舞踊家)、撮影監督:高明、

                 音楽:野島健太郎、企画・美術:渡邊晃一

      《KUROZUKA 黒と光》2015年、主演:大野慶人(舞踏家)、撮影監督:古田晃司、

                  音楽:落合敏行、企画・美術:渡邊晃一

      《KUROZUKA 闇の光》2016年、主演:舘形比呂一(舞踊家)、撮影監督:増山和信、

                  音楽:落合敏行、企画・美術:渡邊晃一

    映画『黒塚』 制作:福島ビエンナーレ

      《KUROZUKA 源流の阿武隈川》2016年、詩:和合亮一、撮影監督:嶺隼樹、

       音楽:野島健太郎、サウンドスケープ:永幡幸司、企画・美術:渡邊晃一

 

・道の駅「安達」智恵子の里 上り 和紙伝承館 9:00~17:00、会期中無休、入場無料

 二本松上川崎和紙による作品、北村はるか

・道の駅「安達」智恵子の里 下り 9:00~17:00、会期中無休、入場無料

 柴田美千里,山崎千尋

 

・福島大学 9:00~17:00、無休、入場無料

  「ドイツから戻ってきたTEGAMI 5年目展」TEGAMI - Perspektiven japanischer Künstler

  ( 手紙 -日本人アーティストの視点)プロジェクト:主宰 綿引展子

   福島大学学生

 

10月10日~11月23日

  福島県立霞ヶ城公園(二本松市郭内3丁目地内)※国指定史跡 二本松城跡

 「第62回 菊の祭典 二本松の菊人形」  開場/9:00~16:00、会期中無休、入館料一般700円

    参観には入場料が必要となります

 (主催:一般財団法人二本松菊栄会)

  ヤノベケンジ+増田セバスチャン

 

共通チケット

二本松城(霞ヶ城)跡「第62回 菊の祭典 二本松の菊人形」    入館料 一般  700円

                                  + 二本松市歴史資料館    入館料 一般  200円

                                  + 二本松市智恵子記念館  入館料 一般  410円

                                  +  二本松市大山忠作美術館 入館料 一般  410円

                                  +  ふるさと村 先人館   入館料 一般  200円

                                                                        =    1920円

                                                              割引料金  =    1500円

 

関連企画

 10月29日 桶屋台壁画完成除幕披露(福島桶屋台伝承会主催)

 11月3日~6日 福島文化祭・マジカル福島(福島ガイナックスとの共催)

  11月4日~5日 「<ほんとの空>を園庭に」(郡山 富田幼稚園 主催)

 

 2017年3月19日〜4月2日

 田中一村記念美術館企画展示室「渡邊晃一個展・華跡/田中一村が描いた花」

 

同時期に開催される二本松の祭

  10月4〜6日 ・二本松の提灯祭り

   10月9日    ・針道のあばれ山車

 10月8〜10日  ・小浜紋付祭

 

【 事務局 】

福島現代美術ビエンナーレ実行委員会

〒 960-1296 福島県福島市金谷川1

福島大学  芸術による地域創造研究所

TEL / FAX:024-548-8226

MAIL   :fuku2016bien@gmail.com

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